酪農学園短期大学Ⅱコースの愛唱歌、北光寮歌として永く歌い継がれてきた「ふみあと」のCD制作のための公開録音会が1月7日、酪農学園大学学生ホールで開催された。
録音会には作詞者の伊藤三七男氏、作曲者の故平正義氏婦人平悦子氏はじめ短大Ⅱコース同窓生を中心に約50名が参加。創設時の卒業生は50年振りの歌声に感慨深げに聴き入っていた。
「ふみあと」は酪農学園の創始者黒澤酉蔵翁がデンマークのグルントヴィによる農民による国づくりを範とし、実学と学問を併せて行う真の実学教育実現のために創設された「酪農学園短期大学Ⅱコース」(1964~1985年)の2期生・平正義氏の作曲、3期生・伊藤三七男氏の作詞により1967年(昭和42年)に作られた。
夏季は就農し冬季間江別市野幌の地で学ぶという、実学教育を実践した当時の学生の想いを表した愛校歌として機会あるごとに愛唱された。また申命寮・北光寮歌としても短大生により永く歌い継がれた。
50年を経た今、宮沢賢治の「農民芸術概論綱要」の理想を実現しようと1994年に牧野時夫氏ら音楽を愛する農家の仲間によって設立された「北海道農民管弦楽団」45名による演奏と清水町民合唱団、酪大合唱部OB、仁木町混声合唱団など52名の合唱によってオーケストラ化が実現したもの。
編曲・指揮は北海道大学交響楽団などでコンサートマスターとして活躍、現在余市町で有機農園エコファームを営み、日本グルントヴィ協会、宮沢賢治学会会員である北海道農民管弦楽団代表・牧野時夫氏が務めた。
本事業は酪農学園大学短期大学部同窓会が建学の精神である実学教育を実践した「短期大学Ⅱコース」の歴史の一端、「ふみあと」を後世に残すべく企画・CD化されたもの。CDは1千枚制作され、酪農学園に寄贈されるほか短大Ⅱコースふみあと会を通じて後日Ⅱコース卒業生に配付される予定。 (酪農学園大学短期大学部同窓会)